- ゴム復活剤の購入とご使用を検討されている方
- 本記事タイトルの「ゴムローラー復活剤がオススメできない理由」が気になる方
- ゴムローラーの適切な修復・修理方法を知りたい方
ゴムローラー復活剤がオススメできない理由
ゴムローラー復活剤を取り扱っていますか?
取扱いはございますが、ゴムローラー復活剤の使用はオススメできません。
え、なぜですか?
ゴムローラー復活剤の成分
お客様からの問い合わせで、ゴムローラーの復活剤について聞かれることがあります。
ゴムローラーの復活剤とは、いわゆる、オフセット印刷の分野で使われる「ブランケットゴム回復剤」などの製品のことを指します。
「ブランケットゴム回復剤」などの製品には「ジクロロメタン」という成分が含まれているケースが多いです。
ゴムが復活しているように見える理由
「ジクロロメタン」成分をゴム表面へ塗布すると、ゴムは膨潤します。
例えば部分的に凹みがある箇所へ塗布すれば、凹んだ箇所が膨潤し、一時的に平らになったように変形しているのです。
この膨潤は一過性のため、やがて再び元のように凹み傷に戻ります。
ジクロロメタンのゴムへの影響
前述の通り、ゴム材質に適していない成分を塗布している行為であり、ゴムローラーを長期的に使用する観点からも、オススメできません。
オフセット印刷工場では、一時的なブランケットの凹みなどに対して、ゴム復活剤を使用することがあります。
一時的にブランケットの凹みなどが解消されて、残りの部数を何とか仕上げることができそうな際の応急処置的な使い方です。
これは、凹んだブランケットの交換をして、機械を再稼働させる場合のロスタイムをなくし効率的にジョブを進めるためです。
ジクロロメタンの身体への影響
平成25年に労災認定された、職業性「胆管がん」の件をご存じでしょうか?
職業性「胆管がん」は、印刷事業現場の換気がされていない環境下などで、「ジクロロメタン」や「ジクロロプロパン」といった成分を含んだ有機溶剤を使用し続けていた結果、引き起こされる労働災害です。
仮に換気が十分にされているとしても、有機溶剤の成分を呼吸によって吸い込んでしまったり、経皮的に成分を取り込んでしまい健康を損ねるリスクがあります。
使用しないで済むような環境や案件なのであれば、できる限り「ジクロロメタン」などの有規則第二種にあたる有機溶剤の使用は避けた方が賢明だと思います。
ゴムローラーを復活させるオススメ方法は?
当社でオススメする「ゴムローラーを新品にしたり、ゴム表面を復活させる方法」は、以下の3種類です。
- ゴムの巻替え
- ゴム表面の再研磨加工
- ゴムローラー部分の取り換え
大前提として、ゴム巻替えや再研磨加工・交換用ローラーのご注文以前に、お使いのゴムローラーの日々のメンテナンスに気を配ることが、ゴムローラーを長持ちさせるために大切です。
ゴムの巻替え
当社へ中古品のゴムローラーをお送りいただければ、お使いの鉄芯を生かして、中古ゴム部分を剥離・新しいゴムを鉄芯に付ける「巻替え」をすることが可能です。
オフセット印刷機・活版印刷機・フート機・コーター機・脱水機などの分野で、「巻替え」を承ることが可能です。
NBR材質の「巻替え」の製作納期は約30日~40日程度です。
特殊な加工が必要な場合は別途日数がかかります。
ゴムローラー巻替え 当社実績・参考事例
https://www.nakajima-roller.jp/category/product-introduction/custom-made/rewinding-rubber-roller/
当社の規格品で販売しているような平版ゴムローラーや、ゴム手ローラーなどのハンドローラーのゴム巻替えは承っておりません。
ゴム表面の再研磨加工
版画業界などへご提供している「平版ゴムローラー」に関しましては、「再研磨加工」を承っております。
ゴムローラーのゴム表面を削る加工で、施すことによって新品のようなゴム表面に復活させることが可能です。
デメリットとしては、ゴムローラーの直径が数ミリ細くなります。
機械に装着して使用する等、ゴムローラーの直径が稼働に重要な影響を及ぼすような物は「巻替え」をオススメ致します。
再研磨加工の日数は約2~3週間程度です。
ゴムローラーの再研磨について
ゴムローラー部分の取り換え
当社規格製品の「ゴム手ローラー」及び「ツインローラー」といった製品は交換用ゴムローラーのみの販売を行っております。
下の製品ページ内には「交換用ゴムローラー」の価格も掲載されておりますので、ご参考にして下さい。
基本的に、規格品のサイズであれば当社に最低でも1~2本は在庫がございます。
交換用ゴムローラーの販売を行っている規格製品
ゴムローラーについて詳しく調べたい・知りたい方へ
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