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- リトグラフワークショップの雰囲気を知りたい方
ウォーターレスリトグラフ制作体験
日本美術家連盟主催、講師・星野美智子先生によるウォーターレスリトグラフのワークショップに参加させていただきました。
概要
場所は銀座の美術家会館です。
参加者は20名。
スミ1色の作品を1日で刷りまで行いました。
この講座は大変人気で、残念ながら定員枠の関係で、参加できなかった方も毎回いらっしゃるそうです。
私は見学させていただくつもりが、先生やアシスタントの皆様のご好意で、制作体験させていただけることになりました。
貴重な体験をさせていただきましたので、写真を交えてご紹介します。
講義
午前中は星野美智子先生のウォーターレスリトグラフの講義から始まります。
ウォーターレスリトグラフの歴史や工程、材料・道具などお話しされておりました。
道具の説明の際には、弊社のNik’s スリーパートローラーを参加者の皆様へご紹介いただきました。
版への描画
1時間程度の講義の後、版への描画を行いました。
道具はドローイング用の水溶性オムニクローム鉛筆と解墨を使用しました。
私も急遽、体験させていただくことになり、何を描こうかアタフタ。
黒1色の作品ということで、なんとなくシマウマが思いついたので、スマホで画像検索し、その画像を必死で模写。
普段、絵を描くことが無いため、少し不安でしたが、描いているうちにすっかり夢中に・・・。
参加者の皆さんは普段油絵や版画をやっている方が多く、非常にレベルの高い描画をされておりました。
皆さんが一生懸命、夢中で描画し、少しずつ画が出来上がっていくところを拝見させていただくのも、とても良い時間でした。
版へシリコン塗布
お昼ご飯を各自のタイミングで採り、14時頃からは次の工程、“シリコンの塗布”を行いました。
塗布したシリコンをヒーティングガンで乾燥させていきます。
製版・インク盛り
シリコン塗布と乾燥が終わったら、次は製版・インク盛り工程です。
まず版を水とアセトンで綺麗に洗って描画部分を消します。
そして、お待ちかねのローラーでインク盛り。
本日は小さい版のため、スリーパートローラーは使用しませんでした。
刷り工程
製版後は、刷り工程です。
本講義では、プレス機は使用せず、なんと自らが重しとなり、足踏み刷りを行いました!!!
足踏みでも綺麗に作品が完成です!
皆さんと一生懸命に足踏みして、楽しかったです。
ちなみに用紙は足踏みで刷りやすいような用紙を準備していただきました。
完成
刷が終わって、ついに作品が完成です!
皆さん、それぞれが個性的で素敵な作品ができあがりました。
私のシマウマも反転してこんな感じになりました・・・。
とりあえずシマウマと皆さんに一発で分かっていただけたので、良かったです。
制作体験後の感想
このような講座やワークショップを経験すると世界観が広がり、「今度はこんな作品を作ってみたい!」というような意欲も湧きますね。
そしてスタッフの方や生徒の皆様もみんな親切で楽しいひと時を過ごさせていただきました。
生徒さん同士でどんな作品を作っているのか見渡しながら、意見交換やお話しをさせていただきながら体験できるので、より楽しさが増します。
ウォーターレスリトグラフは通常のリトグラフのように有害な石油系溶剤を使用しないため、健康に安全な技法であることを改めて勉強させていただきました。
また通常のリトグラフ技法と違い、ウォーターレスリトグラフは、版の長期保存が可能だそうです。
制作工程もシンプルでこの技法は通常リトよりもメリットが多いです。
しかし体験出来る工房や講座は少ないそうで、この技法が浸透するのはまだまだこれからだと感じました。
とても画期的な技法であるため、是非、弊社もこのウォーターレスリトグラフ技法を日本国内に広めていけるよう、微力ながらお手伝いさせていただきたく存じます。
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